福祉用具を必要とする人に、用具の選び方や使用方法を助言する専門職を福祉用具専門相談員といいます。こうした相談業務の他にも、利用計画書の作成や取り扱いの説明、福祉用具の調整、利用開始後の点検や再調整などにも携わっています。
福祉用具に関する幅広い知識が必要な上に作成書類も多く、事業所によっては営業ノルマまで課せられるなど、身体的にもハードな仕事なのは事実です。にも関わらず、この仕事にやりがいを感じる福祉用具専門相談員は決して少なくありません。
その理由としてまず、利用者の自立支援に携われる点が挙げられます。それまで身体的な不自由を感じて暮らしてきた利用者が、自分が提案して調整した福祉用具によって生活の質が向上し、笑顔を見せるようになるのです。
相談員としても嬉しくないはずがありません。介護者の負担軽減にも繋がるので、本人だけでなく家族からも感謝の言葉をもらう機会が多いそうです。
さらに福祉用具を提供した後も、モニタリングとして定期的に本人宅を訪問し、点検や利用状況の確認を行います。そのため利用者との間に深い信頼関係を築けたり、長いお付き合いができるのも魅力です。例えば福祉用具の不具合が出た時、相談員が適切なアドバイスすることで、問題解決に貢献できることもあるでしょう。
また、福祉用具専門相談員は、ケアマネージャーや理学療法士などとの連携が求められます。このため介護チームの一員としての連帯感も生まれやすく、それがさらなるやりがいに繋がると言います。こうしたさまざまな魅力を得られるのが、福祉用具専門相談員の仕事なのです。